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どうして絶滅のおそれがあるの?
残念なことに、テナガザルの全種に絶滅の恐れがあります。テナガザルの生存をおびやかす、現在進行形の問題は大きく3つで、「パーム油の生産」、「森林の伐採」、「違法な取引き・密輸」です。ただし、テナガザルの生息する国は11のおよび、地域ごと、種ごとにさまざまな事情があります。それでも、上記の問題は多くの場所に共通しています。これらの産業を応援してしまうと、間接的にテナガザルの生存を脅かしていることになります。今日、一切、パーム油や紙やそのほかのプランテーション作物に依存せずに暮らす、使用量をゼロにするということは現実的ではありません。できるだけ背景となる社会的な課題に興味をもって、情報を集めるよりありません。持続可能で適正な方法でつくられたパーム油や木材・紙製品などを利用しましょう。違法な取引に「NO!」といいましょう。個々人の努力は小さいことで、効果は小さくみえるかもしれません。けれでも、積み重なることで、大きな効果をあげることができます。
また、日本に住む多くの方にとって、最初の入り口は動物園かもしれません。現代の動物園には次の使命があると考えています。福祉に十分に配慮した飼育展示を通じて、
・保全のための教育活動をおこなう
・保全のための資金集めをする
・域外での保全をする
・科学研究をする
園内のテナガザルや霊長類のひとりひとりを好きになってください。そして、彼らのことを見守ってください。その親戚たちがどのような状況にあるのか、できることはないか、一緒に考えてください。
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